ぷりんとばんじゅくIV『新入社員のためのビルドアップ配線板入門』2021年版

ぷりんとばんじゅくIV『新入社員のためのビルドアップ配線板入門』2021年版

(p004)
  • 小林 正 著
  • 令和3(2021)年 2月 28日 第1版第1刷発行
  • A5判 64ページ

はじめに

プリント配線板は、超微細の半導体から人の手で操作する機器やシステムのキーボード、スイッチにいたるまできわめて広い領域のインターコネクション(相互接続)を担っていますが、ビルドアップ配線板は、従来のプリント配線板より一段と微細なパターンで、より半導体に近い領域のインターコネクションを担うものといえます。
ビルドアップ法は、1990 年頃に急速な開発競争がはじまり、2000年前後には各社で数多くの独自のビルドアップ法が開発・実用化されました。以来ビルドアップ法は多層プリント配線板製造における標準的な製法の一つとして定着しました。百花繚乱のビルド
アップ法は、次第にその主用途先をスマホや半導体パッケージを中心に進化を遂げ、その領域でさらに微細化、高密度化の進展が図られました。ただ、多層プリント配線板自体の用途は広範囲かつ多様であり、ビルドアップ法によらない従来工法の生産も多く、ビルドアップ法による生産額は国内(JPCA 統計)、世界(WECC 統計)とも多層プリント配線板全体の30%程度にとどまっています。
2001 年に発行した本書の初版では、当時使用されていた主なビルドアップ法について、製法の詳細を説明しましたが、本改訂では現在主流の製法を中心に記述し、それ以外の製法については概要を説明するにとどめ、そのほか電気的な要求事項などについても、できるだけ平易に解説することを試みました。
本書は、はじめてプリント配線板に接する人を対象にした「ぷりんとばんじゅくⅠ新入社員のためのプリント配線板入門」の続編として書き著したもので、読者がすでにプリント配線板の入門的な事項全般については理解されていると想定しています。富士山の五合目から山頂を目指すのではなく、三合目から八合目くらいまでを散策するつもりでご利用いただければ幸いです。

注記
従来から現在も広く使われている「ビルドアップ法によらない多層プリント配線板製造プロセス」の表記については、海外ではStandard Process やStandard Multilayer と表現されていますが、ここでは「従来工法の多層プロセス」という表現を使用することとしました。また、アンダーラインの引いてある単語については、5.用語解説を参照してください。

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目次
1.ビルドアップ配線板とは
1.1ビルドアップ法とは
1.1.1広義のビルドアップ法
1.1.2ビルドアップ法の取り扱い
1.1.3ビルドアップ法の歴史
1.2ビルドアップ配線板の製造プロセス
1.2.1従来工法の多層プロセスとビルドアップ法
1.2.2用途による工法の使い分け
1.3従来工法の多層プロセスの長所と短所
2.実装からみたビルドアップ配線板と電気特性
2.1実装の階層構造
2.2 ICチップの高密度化と実装のファインピッチ化
2.3ビルドアップ配線板に求められる電気特性
3.ビルドアップ配線板の製造プロセス
3.1製造プロセスの種類
3.2ビルドアップ分野の住み分け
3.3ビルドアップ配線板の構造
3.3.1ベース型ビルドアップ配線板
3.3.2全層IVH 型ビルドアップ配線板(スタッドビアタイプ)
3.3.3全層IVH 型ビルドアップ配線板(フィルドビアタイプ)
3.4絶縁層の材料
3.5ビア穴の加工
3.5.1機械式ドリル加工
3.5.2レーザ加工
3.5.3レーザの種類と特徴
3.5.4バンプ法
3.5.5フォトビア加工
3.5.6プラズマ加工
3.6ビア穴の導通
3.7導体パターンの形成
3.8過去に開発された主なビルドアップ法
3.8.1樹脂付き銅はく(RCC)プロセス
3.8.2フォトビアプロセス
3.8.3熱硬化性樹脂を用いるビルドアップ法
3.8.4導電ペーストを用いるビルドアップ法
3.9一括積層法による全層ビルドアップ配線板
3.9.1接着材層を介し、複数の片面(または両面)シートを積層する方法
3.9.2高融点金属粉末をビアに充填、溶融し層間を金属接合して積層する方法
4.ビルドアップ配線板の工程、品質の管理及び信頼性
4.1層間レジストレーション
4.2絶縁層の形成
4.2.1導体の密着強度
4.2.2樹脂クラック、熱膨張
4.2.3マイグレーション
4.2.4耐熱性
4.3機械特性
4.4電気特性
4.5検査とリペア
4.6工程管理
4.7信頼性
4.7.1信頼性試験
4.7.2加速試験
4.7.3熱衝撃試験
5.用語解説

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